第38回IGA理事会の参加報告
2005.02.21
日時: 2005年2月14日~15日
場所: トルコ・アンカラ
出席: 理事17名(日本からは山田、内田)、事務局長
オブザーバー:WGC2005トルコ組織委員会4名、インドネシア地熱学会1名
主な議事:
(1) 常置委員会委員の承認
- 日本からの常置委員会参加は、新妻(Bylaws, Finance)、江原(Education)、山田(Nomination)、安川(Information)、内田(Programme and Planning)。
(2) WGC2005準備状況報告
- 論文705件を受理。CD論文集の完成が間近。
- 参加登録者数は現在約770名(同伴者を含む)。今後約同数の参加登録を見込んでいる。
- 海外からの助成金は32万ドル強となり、フェローシップ決定者は220名を越えた。
- 展示の申し込みが目標数の約半分強であり、もっと勧誘が必要である。希望によっては、ブースの分割提供も検討する。
- ショートコース1件追加(Developing Geothermal Projects: Resource Assessment, Drilling, Economic Feasibility Studies and Financing, 4月22日~24日)。
- 4月26日夕の行事「Turkish Night」ではRybach博士(スイス)の指揮による演奏が行われる。
- 「オンライン参加登録は暗号化などのセキュリティ保護が行われていない」という苦情が出された。
- WGC2005の最新情報はhttp://www.wgc2005.org/にて参照可能。
(3) WGC2010の開催地について
- 正式な提案は2件となった。インドネシア地熱学会(バリ島)とアイスランド地熱学会(レイキャビク)。複数が開催誘致をするのは今回が初めて。
- 誘致内容を紹介する説明が両学会代表によって行われた。インドネシアは前回理事会にも代表を参加させており、今回はその補足的説明を行った。
- 前回理事会で、提案内容を評価するための臨時委員会が設置された。両国に開催計画案などについて質問状を送付し、文書による回答を得た。
- 当該委員会から、ホスト国のサポート体制、ロジスティクス、経費、安全性、開催による効果、などの観点から両者を比較する報告書が提出された。
- 全理事の投票により2月末までに開催地を決定する予定。
(4) IGAニュースについて
- No. 59の原稿を募集中(締め切り2月21日)
- 理事会では、印刷・郵送経費の節減と迅速な配布のため、IGAニュースを電子ファイル(PDF形式)でメール配信するという議論が進んでいる。メールを持たない会員や、IGAニュースによる外部への情報発信には印刷版が必要であり、印刷版廃止については理事会でも賛否が分かれている。なお、現在もIGAサイトで既刊のIGAニュースをダウンロードできます。
- いくつかのAffiliate学会に打診が行われ、GRCとNZGAがメール受信でも構わないという意志表明をしたが、印刷版を希望する学会もある。他のAffiliate学会についても、メール受信の可否について意見を求めるアンケートを行うこととなった。
(5) 会員名簿について
- 次回の会員名簿はCD版で作成する予定。(前回は2002年に印刷されています)
- 個人情報を含む名簿の電子ファイル配布は法律上問題となるので、全会員に、情報のどこまでを掲載してもいいか、あるいは、全く掲載しないことを希望するかなどについて、アンケートを行う。
- 事務局の把握する会員のメールアドレスには、送付先に届かないものが多数含まれているので、情報のアップデートを行う。
(6) 地域ブランチ
- 前回理事会でニュージーランドから提案があったWestern Pacific Regional Branchについて、ニュージーランド、日本、インドネシア、フィリピン、中国から一応の賛同が得られている。
- 今後、上記国の代表1名ずつからなるワーキンググループを設置して活動計画、規約、運営体制などを検討し、次回理事会で正式に設立を提案する予定。日本からは内田がWGに参加する。
- それに合わせて、IGA規約の地域ブランチに関する項目も修正が行われる予定。
(7) World BankのGeoFund
- GeoFundは、World Bankが東欧10ヶ国における地熱資源開発プロジェクトを助成する制度。そのため、World Bankは、提案されたプロジェクトの事前評価、実施中のプロジェクトの評価、問題の生じたプロジェクトへの助言などを行う専門家のリストアップをIGAに要請。とりまとめはLund会長とBloomquist財政委員長が行い、専門家リストを作成した(理事会では紹介されなかった)。
- World BankはGeoFundの初めのモデルケースとして東欧10ヶ国を対象に選んだ。
(8) その他
- 2005年のIGA通常総会がWGC2005期間中の4月27日昼に開催される。
- 次回IGA理事会(第39回)は、中国エネルギー学会地熱委員会(GCES)の20周年記念講演会に合わせ、9月13~14日に中国・北京で開催されることとなった。
- 2006年上半期の理事会は、フィリピンとケニアが口頭ベースで提案しているが未定。
- 2006年下半期の理事会について、IGAJとして、10月に千葉(幕張メッセ)で開催されるRenewable Energy 2006に合わせて開催することを提案したところ、まだ先のことであるので、「今後特に別の行事と干渉しなければ」という条件付きで承認された。IGAJでは、RE2006への協力とIGA理事会の準備について検討を始める必要があります。
以上