第42回IGA理事会の報告

2007年4月20日

(1) 第42回IGA理事会の概要

1) 期間:2007年3月5~6日
2) 場所:フィリピン・マニラ・インターコンチネンタルホテル会議室
3) 参加者:理事14名(日本からは山田、内田が出席)、事務局1名
4) 主な議事内容
・世銀GeoFundプログラムの開始
世銀との手続きが完了し、2007年2月2日からプログラムが開始された。東欧・旧ロシア諸国の地熱開発、技術者教育等をサポート。

・WGC2010の準備状況

WGC2010は2010年4月25日~29日、バリ島で開催予定。第1回合同組織委員会(IOC-SC)を2007年2月19日~21日、バリ等で開催し、会場の視察、マスタープラン等の協議。2007年4月にファーストサーキュラーが配布される。その後、情報は<www.wgc2010.org>から取得可能になる。

・次期(2007-2011年)理事の選挙

候補者は現時点では、Affiliated Societyからの推薦25名、現理事の継続立候補13名、委員会推薦7名で、計39名(重複あり)。7名程度の追加準備中。理事定員は30名。投票は4月から開始しウェブ上で投票、締切は7月を予定。投票の案内をメールで送信するため、会員リストの最新情報を事務局に送付する必要がある。

・地熱資源量の算定方法の検討

新しい地熱地域の開発において客観的な経済評価を行い、資金調達等のバックデータとするため、資源量評価の標準的な算定方法を構築する。臨時委員会(8名)を設置して資源量評価の手順案を検討することとなった。Lawless氏が委員長、山田さんも委員で参加。

・IGAウェブ

過去の国際会議・ワークショップ講演論文集の収録が拡充され、現在以下の会議のPDFファイルがダウンロードできる。収録講演論文集は5204件。今後、IGA共催・協賛のワークショップ等については論文集の提出を義務づける。それ以外の会議もInformation委員会が承認すれば掲載できる。
http://pangea.stanford.edu/ERE/db/IGAstandard/default.htm
World Geothermal Congress,
Stanford Geothermal Workshop,
New Zealand Geothermal Workshop,
European Geothermal Conference,
Iceland Geothermal Conference,
Indonesian Geothermal Association Conference,
Beijing International Geothermal Symposium,
International Geothermal Workshop - Russia,
Geothermal Energy in Underground Mines - Ustron - Poland
関連機関のウェブのリンク先の更新を行う予定。

・第43回、第44回理事会

アイスランドで2007年10月10-11日に開催する予定。

(2) 西太平洋地域支部(Western Pacific Regional Branch)の第2回総会

・3月7日、PNOC-EDC地熱カンファレンスのセッション後に開催
・現在の会員数は447名。ただし、インドネシアの人数は未確定なので含まない。フィリピンは国内学会全体で参加、ニュージーランドと日本は個人ベースでの参加。
・ニュージーランドで法的に登録し、銀行口座を開設した。
・2008年の総会は5月頃にインドネシアで開催する予定
・途上国の技術者を対象とするセミナーの開催を検討中。初めのテーマは「貯留層管理」。
・IGA理事の選挙後(2007年7月)に執行委員(Forum Member)の選挙を行う。

(3) 第28回PNOC-EDC地熱カンファレンス

・開催日:2007年3月7-8日
・場所:フィリピン・マニラ・インターコンチネンタルホテル
・一般講演:35件(フィリピン27件、海外8件)
・参加者:188名(フィリピン155名、海外33名)

(4) 巡検

1) 実施日:2007年3月9日
2) 巡検地:マクバン地熱発電所
3) 発電所概要
・位置:マニラの南東70km、Makiling火山南東麓、エリア内にBulaloデイサイトドーム
・蒸気生産担当:UNOCAL Philippines Inc. (CHEVRON Corporation)
・発電担当:National Power Corporation (NPC)
・開発エリアは約700ヘクタール、使用中の生産井77本、還元井16本。
・設置容量488.53MW
・蒸気発電10ユニット472.8MW(うち2ユニット40MW休止中)、バイナリー発電6ユニット15.73MW。
・蒸気量約3600t/h、発電量約2030GWh (2005年)。

(5) その他

・フィリピン・北ネグロス地熱発電所の運開(2006年12月)、設置容量49MW。
・インドネシア・ダラジャット第3発電所の運開が間近(2007年3月予定)、設置容量110MW。


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