索引用一覧
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●熱交換器(ねつこうかんき)heat exchanger
 地熱井より噴出する高温の地下水。通常その1/4〜1/5の蒸気(重量比)とともに噴出する。この熱水は温度によって多段フラッシュ発電、バイナリーサイクル発電による発電への利用、地域暖房、施設園芸などの多目的利用が行われる。
 地熱温水にはヒ素などの有害物質を含んでいる場合が多く地下に還元されているが、この場合の多目的利用は河川水などと熱交換して行われる。
●熱水還元(ねつすいかんげん)reinjection of hot water
 地熱流体は地表においてタービンに送られる蒸気と熱水に分けられる。熱水は高温度、高塩分濃度であり重金属類を含むことが普通であり、地表に放流することは環境上好ましくない。熱水は地熱エネルギーを地表まで運ぶ媒体として重要であり、地熱貯留層の維持のため貯留層へ還元することが必要である。生産井の近傍に戻すと温度低下による悪影響が発生することがあり、ある程度距離を置いて還元することが望ましい。熱水の持つエネルギーを多目的利用に用いる際は河川水と熱交換してから地下へ還元される。地層の還元能力は生産能力より低いことが普通であり、還元能力の向上のため水圧破砕が行われることもあり、シリカ分等の沈殿防止対策も必要とされる。
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●ヒートポンプ heat pump
 低温部から高温部へ熱を輸送する装置をヒートポンプという。低温部に冷媒として、たとえば、液化アンモニア(沸点〜33.3℃)を接触させアンモニアを蒸発させる。これを圧縮機で吸引し、目的とする高温部の所で凝縮できる圧力に昇圧させると、低温部の熱が高温部に与えられる。液化したアンモニアを低温部に返し、上記の過程を繰返すことにより、低温部の熱を高温部へ輸送できる。与えるエネルギーの種類により、ヒートポンプを次のように分離できる。機械エネルギー(往復動、回転、ターボ冷凍機)、熱エネルギー(吸収冷凍機)、電気エネルギー(電子冷凍機)。
●マグマだまり magma reservoir
 相当量のマグマが地下の一カ所にたくわえられている部分をいう。火山の溶岩噴出をはじめとする火山活動は、このマグマ溜りの存在が直接関与すると考えられている。しかしそれらの形状・大きさ・存在深度などについてよく知られた例はない。地熱資源の究極的源の一つと考えられ、この直接的利用をいう論もあるが未来技術の一つであろう。
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●予熱(よねつ)preheat(動詞)
 低温の地熱流体を次のようにして予熱に使用できる。二次流体を地熱流体と熱交換して予熱しておき、さらに化石熱料によって加熱して利用する。また低温地熱流そのものを化石燃料によって昇温させて利用する。

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●冷泉(れいせん)cold spring
 以前は、鉱泉の中で比較的温度の高いものを温泉、低いものを冷泉と呼び、その限界温度を35℃としたが、温泉法の制定により冷泉の大部分が温泉法の温泉に含まれるようになり、また限界温度も25℃ときめられた。したがって、現在、冷泉の定義ははっきりしていないが、一応、25℃以下の鉱物質物質を含む湧泉と考えてよい。


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