日時
平成20年10月31日(金)13時00分-13時45分
場所
金沢大学自然科学系図書館棟大会議室(石川県金沢市角間町)
出席者数
213名(内,委任状159名)
議事
1. 総会成立報告
佐藤庶務幹事より,13時00分の時点で委任状を含めて213名の出席があり,会則第32条の条件を満たしているので総会が成立することが報告され,総会を開会した。
2. 議長の選出
会則第19条に従い,江原会長が総会議長となった。
3. 監事の交代について
江原会長より監事の交代について説明があった。岩田峻監事より申し出のあった任期途中での監事辞任について止む終えない事情と判断し,平成20年1月17日より本総会まで新たに森山清治会員に監事を委嘱することとした。会則第18条3に基づいて,平成20年1月17日に遡っての監事の承認について審議を行った結果,異議なく承認された。
4. 平成20年度事業報告
村岡総務委員長より平成20年度(平成19年10月1日~平成20年9月30日)の事業経過が以下のように報告された。
- 平成19年総会,学術講演会の開催
- 期間:平成19年11月28日~11月30日
- 場所:茨城県つくば市 文部科学省研究交流センター
- 創立30周年記念大会(平成20年総会および学術講演会 場所:石川県金沢大学)の開催準備
- 日本地熱学会インテレクチュアルカフェの開催
- 第5回タウンフォーラム「ゆったり湯学市民フォーラム」の開催準備
- 日本地球惑星科学連合2008年大会レギュラーセッション「火山の熱水系」その他への参加と企画
- 国際惑星地球年(IYPE)への参加協力
- 日本地熱学会誌の発行 第29巻4号~第30巻3号
- 専門部会の活動
- 学会ホームページの運営
- 平成20年度学会賞の授与
- 会員名簿の発行
- 第16期評議員・会長選挙の実施
5. 平成20年度決算報告
浜田経理委員長より平成20年度の決算報告がなされた(別表)。平成19年度より,公益法人会計基準に沿った発生方式に基づく表記方法に変更している。会誌出版費は,論文超過料金も考慮すると予算以内であり,一時的に取り崩している学会運営安定化基金に145,000円を戻した。資産から負債を除いた学会の正味財産は4,497,353円であり,当期は504,215円の増となった。
6. 平成20年度会計監査報告
山田監事より,会則第22条に基づき森山・山田両監事が収支決算書について帳簿,預金通帳,証書などを監査した結果,学会経理,学術講演会経理,地中熱利用技術専門部会経理,IGA専門部会経理のいずれも正しく処理されていると認められると報告された。
7. 審議と承認
会則第35条に基づき平成20年度事業報告と決算報告について,会則第22条に基づき監事の監査報告について審議を行った結果,いずれも異議なく承認された。
8. 第16期評議員・会長選挙結果報告
選挙管理委員長代理として佐藤庶務幹事より,第16期評議員・会長選挙の結果が報告された。
9. 第16期監事の承認
江原 第16期会長より,第16期の役員紹介があり,監事として矢野雄策・山田茂登 両会員を委嘱したいとの説明があった。会則第18条3に基づいて審議を行った結果,異議なく承認された。
10. 平成21年度事業計画案
村岡総務委員長より,以下の平成21年度(平成20年10月1日~平成21年9月30日)事業計画案の提案と説明がなされた。
- 創立30周年記念大会(平成20年総会および学術講演会)の開催
- 期間:平成20年10月30日~11月1日
- 場所:石川県金沢市 金沢大学角間キャンパス自然科学系図書館棟
- 平成21年総会,学術講演会の開催準備
- 第5回タウンフォーラム「ゆったり湯学市民フォーラム」の開催
- 第6回タウンフォーラム地熱の開催(準備)
- 日本地球惑星科学連合2009年大会レギュラーセッション「火山の熱水系」その他への参加と企画
- 国際惑星地球年(IYPE)への参加協力
- 日本地熱学会誌の発行 第30巻4号~第31巻3号
- 専門部会の活動
- 学会ホームページの運営
- 平成21年度学会賞の授与
- 名誉会員の推薦
11. 平成21年度予算計画案
浜田経理委員長より,平成21年度一般会計予算案(別表)についての提案と説明がなされた。会費値上げにより学会財政は好転しているが,従来の緊縮財政に準じた堅実な支出で予算を組んでおり,一時的に取り崩している学会運営安定化基金に500,000円を戻し,取り崩す前の本来の額に戻したい。なお,この学会運営安定化基金は,「積立金」とは異なり学会のキャッシュフローが赤字に陥らないために必要な資金であり,より適切な呼称がないか今後検討したい。また,江原会長より,会費値上げにより生じた財政的ゆとりを会員サービスへ還元していく企画を今後考えていきたいとの補足説明があった。
12. 審議と承認
会則第34条に基づき平成21年度事業計画修正案と予算案について審議を行った結果,いずれも異議なく承認された。
13. その他
(1) 日本地球惑星科学連合の法人化について
江原会長より,本学会が加盟している日本地球惑星科学連合(以下,「連合」)が新たに法人化することの説明があり,法人化した連合の定款案及び新法人への当学会の加盟について,総会による承認が求められた。
現在連合には48学協会が加盟し,本学会も,各種会合への出席 及び レギュラーセッション「火山の熱水系」の提案等を通じて連合の活動に寄与して来た。今回,連合が社会的認知を目指して新たに法人への移行を計画している。現在検討されているこの新法人の「定款」は,将来計画している公益法人化にも対応できるように弁護士も加わって検討されてきたものであり,当学会でも笹田副会長と総務委員会において検討している。新法人としての連合は,連合・個別学協会相互の発展を目的とし,春の連合大会を中心とした活動を行い,学会としての団体会費は年1万円程度を予定している。当学会としてもこの法人化した連合に加盟して活動を続けていきたい。
(2) 我が国の地熱エネルギー利用に関する提言(以下,「提言」)
江原会長より,以下のような趣旨の提言を当学会として行うことに対して,総会による承認が求められた。
わが国には地熱資源が豊富に存在しているにも関わらず,各種の障害により,十分な開発利用が進展していない。持続可能な社会構築を目指す上で,地熱エネルギーは大きな可能性があり,また,貢献できると考えられる。従って,各方面へ地熱エネルギー利用促進をご理解頂くとともに,日本地熱学会がそのための努力を惜しまないことを明確にする。
(3) 日本地球惑星科学連合の法人化 及び 我が国の地熱エネルギー利用に関する提言の二つの案件について,会則第35条2に基づいて審議を行い,定款案及び法人化した連合への加盟については異議なく承認された。提言については,原案の「我が国はインドネシア、米国に次ぐ、世界第3位の地熱資源大国」の部分について,学術的に妥当な表現かについて議論があり,「我が国は米国、インドネシアと並ぶ地熱資源大国」と該当部分を修正の上,承認された。
14. 平成20年度学会賞授与
花野学会賞選考委員長より選考理由の説明がなされた後,江原会長より学会賞が以下の各会員に授与された。(注:選考理由の詳細は第30巻第1号の学会賞記事に掲載されています。)
- 論文賞
- 岩田宜己・小林利文・深谷泫三郎・横原恵一・新堀雄一 会員:「地下水流動を考慮した地中熱利用ヒートポンプの実証試験」 (会誌第27巻第4号, p. 307-320)を対象論文として。
- 小関武宏・中島和夫 会員:「インドネシア、フローレス島、バジャワ地熱地帯における調査井MT-1とMT-2の 硫化鉱物とイオウ同位体組成」(会誌第28巻第2号, p. 223-236)を対象論文として。
- 功績賞
- 浜田亀太郎会員:地熱エネルギーの推進・発展,とりわけ温泉と地熱の架け橋となり,人材活用・技術継承に尽力されるなど,地熱の発展に対する土台を築かれてきた貢献に対して。
- 研究奨励賞
- 松本光央会員:「地熱系熱源としてのマグマ溜り冷却過程の数値的検討-数値モデルの提案と初期冷却過程の解析」(共著) (会誌第28巻第4号,p.413-430)を対象論文として。
15. 議事終了,閉会
以上をもってすべての審議事項が終了し,江原議長が離席した。その後,佐藤庶務幹事より総会の閉会が宣言された。
以上