索引用一覧
あ行
●自然エネルギー(しぜん――)natural energy
 地熱、太陽、風、波、海洋温度差などの小規模多数型のエネルギーである。これらをエネルギー源付近の地域において直接利用する場合に、ローカルエネルギー、コミュニティエネルギーなどということもある。一般に発電を含めないが、含めても小出力である。

●蒸気井(じょうきせい)steam well
 地熱井は一般に熱水と蒸気を同時に産出するが、坑口圧力に関係して蒸気のみが産出される場合がある。このような地熱井を蒸気井とよぶ。
→生産井

●蒸気・熱水地熱地帯(じょうき・ねっすいちねつちたい)wet geothermal field
 ある地熱地域を開発した場合そこからどれだけのエネルギーをとり出し利用できるかが問題となる。そのとり出し得る量またはその利用できる量をいう。このエネルギー量は採取方法および利用方法によって見積りが異る。他の資源量すなわち予想資源量、推定資源量、確定資源量などとは区別して見積りができる量である。
 通常は経済的に利用可能のもののみを対象とする資源量を意味する。

●蒸気分率(じょうきぶんりつ)steam ratio
 気液二相流体中の蒸気の割合をいう。
 二相流体輸送や二相流体の熱交換器などでは蒸気分率によってフローパターンや流動抵抗、熱伝達率などが大きく変るため重要な要素となる。

●人工貯留層(じんこうちょりゅうそう)artificial reservoir
 地下において高温状態になっているが、岩体中に流体が十分に存在しないことがある。この熱エネルギーを開発利用するためこの高温岩体中に造成される熱水・蒸気の貯留層をいう。造成法としては一般に水圧破砕法により岩体中に透水性をもたせ、地表から人工的に水を供給する。

●人工熱水系(じんこうねっすいけい)artificial hydrothermal system
 天然の熱水脈を含まない高温岩体を対象に、地熱の抽出を実施する一方法として、高温岩体中に生産井、注入井を掘削し、その間を人工貯留層により連結したシステムが利用される。このシステムのことを人工熱水系とよぶが、熱抽出システムとよばれることもある。

●深層熱水(しんそうねっすい)deep geothermal water
 地下水帯水層が地下の非常に深いところにある場合、付近に火山がなくても地温勾配によって高温下におかれることになる。この状態にある地下水のことを指し、これを汲み上げ直接あるいは熱交換によって都市への給湯・暖房などの熱エネルギー源として利用される。火山性の熱水が山間部に多く分布しているのに対し、これは平野部に賦存しているため利用度が大きいと考えられている。


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