概要
IGA(International Geothermal Association, 国際地熱協会)は1988年に設立された地熱利用に関する国際組織で、世界の多くの国の地熱学会が加盟しています。IGAは、地熱の研究、開発、利用を推進するため、地熱に関する技術的・学術的情報やデータの集約、出版、普及、情報発信などを行っています。また、5年毎に開催される世界地熱会議(World Geothermal Congress)を主催しています(2020年からは3年毎の開催)。IGAの会員数は現在約70ヶ国、約5,000名です。学会として加盟しているのは31学会(29ヶ国)です。
わが国では、地球環境問題や東日本大震災を契機として、地熱発電所の新規開発や地中熱利用システムの導入が大変活発になっています。また、政府による海外の地熱支援プロジェクトが復活し地熱技術者の海外での活躍の場が増えています。今後もそれらを着実に進めるには、海外の技術の導入、日本の技術の輸出、海外の地熱プロジェクトへの参画、海外の地熱関連機関や技術者との交流など、国際的な活動が不可欠です。さらに、ソーシャルメディアなどの普及によって、将来の地熱開発を支える若い技術者の国際的な交流の場が広がっています。
日本地熱学会では、2003年に、海外との交流や情報交換に関心のある会員が集まり、IGA専門部会(IGAJ)を設立し、専門部会としてIGAに加盟しました。専門部会員はIGAの個人会員と同じ資格を有しています。現在の部会員数は約110名です。
今後、より多くの学会員に専門部会に入会していただき、学会の国際的な活動を支えていただきたいと思います。
IGAの活動
IGAの主な活動には以下があります。
- 世界地熱会議WGCの開催
- IGAニュースの発行(メール配信)
- IGAウェブサイトの運営(www.geothermal-energy.org)
- 地熱エネルギー利用データベースの運営
- 国際会議論文データベースの運営(現在約18,000論文を収録)
- 技術セミナーの開催
- 会員が主催する技術セミナーの助成
- 学生研究助成プログラム
- 国際誌論文賞の授与
- 再生可能エネルギーの国際アライアンス(IRENAなど)との連携
- 環境問題に係る国際行事(COPなど)への参加
- World Bank、EU、UNなどが行う再生可能エネルギー関係事業(資源量評価標準書作成、人材育成など)への協力
専門部会規約
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幹事
松田 鉱二,内田 利弘,小山 弘,藤光 康宏,安川 香澄,山田 茂登